生産現場に行くと
どれだけ多くの命の上に
自分の命が成り立って
いるかを実感します
SAGA食べる通信(副編集長)
稲田 諭
農家ではない僕が今日も土の上に立つ理由
僕には、忘れられない経験があります。
トマト農家さんの元を訪れ、生き方や農業に対する想いを聞かせていただいたあと、青い空の下、かぶりついた真っ赤なトマト。
あまりのおいしさに、僕は言葉を失いました。
その経験から芽生えたひとつの想い。
「生産者さんにクローズアップし、人生や背景を伝えることができれば、農業への関心はもっと高くなるはず」そう思って発刊したのが、食べ物付き情報誌『食べる通信』でした。
その取り組みが、根付き、枝葉を広げ、現在では商品開発、農家さんのブランディング、フードロスプロジェクトのディレクションなどに携わっています。
農業を取り巻く現状は、決して楽観視できるものではありません。
しかし、僕にできることは目の前の農家さんに学び、食卓とつなげること。
だから、今日も僕は畑にいます。
答えは、土の上にあるから。
1986年みやき町生まれ。高校卒業後上海の大学へ。帰国後某外資系アパレル会社に管理職として5年勤め、Uターンし独立。SAGA食べる通信(副編集長)をはじめ、食に纏わる輸出業務、プロジェクト、地方創生に携わる。 フードロスをなくすためのステンバイプロジェクトにも参画、生産者や店の架け橋として積極的に取り組んでいる。