空き家に灯りをともし
有田町の未来を明るくしたい。
NPO法人灯す屋 代表
佐々木 元康
コツコツとした積み重ねで活動の輪を広げて
やきものという400年を超える伝統産業が息づく有田町。
毎年有田陶器市でにぎわう一方、年々空き家・空き店舗が増えていく問題も抱えています。2015年に地域おこし協力隊として有田町にUターンした佐々木元康さんは、空き物件の利活用や、移住・定住者を支援する活動などを行ってきました。
2017年には空き店舗をDIYでリノベートして作るシェアハウス&アトリエ『コネル』をオープン。まずは自分たちで一つの活用モデルを作り上げ運営することが、地元の人々の理解や共感を得るきっかけに。
旧お菓子屋の店舗を活用した『まちのオフィス 春陽堂』を拠点としながら、有田で新しいチャレンジを始める人々を応援し続けています。
「まちの動き」に関わることの楽しさが原動力
2018年、地域おこし協力隊の任期を終えた佐々木さんは、今まで一緒に活動してきた仲間と『NPO法人灯す屋』を立ち上げます。ビジョンは「このまちに暮らす人びとと共に、豊かな未来をつくる」こと。
これまで、伝統的建造物群保存地区で開く街なかマルシェ『うちやま百貨店』、佐賀移住交流イベント『MEETUP!SAGA』、東京で佐賀の魅力を語るイベント『佐賀の魅力をサガさナイト』などを開催してきました。かつて有田で親しまれていた「茶わん最中」の復活プロジェクトとして伝統産業の後継者育成を視野においた取り組みも行っています。
「空き家はまちおこしのツールの一つ。移住者と地域の人が関わる機会を得られたり、まちの新しい動きのスタートを担わせてもらえるのが楽しいんです」と語ってくれました。
1983年有田町生まれ。2002年大学進学のため上京し、大学院卒業後、製薬会社へ就職。2015年、有田町地域おこし協力隊としてUターン。空き家、空き店舗の活用と移住・定住者支援を主な柱として活動。
アトリエ・シェアハウス「コネル」のオープンや、空き店舗活用イベント「うちやま百貨店」の企画や運営に携わる。2018年より現NPO法人代表理事。
LOCALIST(ローカリスト)は、佐賀県内で精力的に地域づくり活動に取り組んでいる方で、若い世代の方々にお願いしています。