佐賀県のほぼ中央に位置する山に囲まれた田園地帯・多久市。
国の重要文化財・多久聖廟が有名ですが、近年では地元のアーティストが中心となって街中に展開しているウォールアートや多久産のイノシシを使ったジビエ料理など、地域の人間が中心となり新たな名物が次々と生まれています。いまアツい多久のおすすめスポット&グルメを紹介。
ウォールアートプロジェクト
多久市では駅前やお店のシャッター、個人宅のガレージなどに、県内外のアーティストたちが大きなウォールアートを描くプロジェクトを2015年から行っています。いずれは市内100ヶ所で展開予定だとか。誰もが自由に見ることのできるアートは町に賑やかさをもたらしてくれています。不定期でライブペインティングも行われていて、アート好きの方や若い人が多久に遊びにくるきっかけにもなっています。
※時期によって観覧できる場所が異なります。詳しくは、ホームページをご確認ください。
https://wallart-project.com (外部サイトに接続します)
孔子の里 多久聖廟
多久市は古くから孔子や儒教とかかわりの深い地域。多久聖廟は、江戸時代に多久を治めた多久茂文が孔子像を安置し、人々に「敬」の心を培わせるために建てた孔子廟です。現在は、国指定重要文化財に指定されています。毎年春と秋に、釈菜(孔子とその弟子に感謝し、お供えをあげる儀式)が行われ、雅楽演奏や獅子舞が奉納されています。おすすめは、紅葉と桜の季節です。
多久市物産館 朋来庵
多久聖廟の向かいにある物産館。お守り、絵馬、おみやげなどなんでも揃います。一番人気は、80年にわたり聖廟の屋根として用いられていた銅板葺に孔子像や論語を書いた「多久聖廟銅板お守り」。
麺工房こうき 多久本店
物産館の中にあるうどん屋。ここでは、木下さんが営む西多久テラスが提供するイノシシ肉を使った「しし肉うどん」を食べることができます。片栗粉でコーティングして、お店特製蕎麦つゆで煮たイノシシ肉はとろけるような食感。多久産のジビエが食べられるのは、ここを含めて市内4つの飲食店のみ。聖廟にお参りした後は、新しい多久名物に舌鼓を打つのもいいですね。4つの人気具材を集めた「聖廟スペシャル」は多久本店限定です。
教えてくれた人
木下光次さん
西多久テラス合同会社代表、元地域おこし協力隊
70歳を契機に自分に合う場所で生活を営みたいという思いから、多久市の地域おこし協力隊に応募し、関東から移住。以降3年間、活動に従事しながらイノシシ猟(害獣駆除)を行う。2023年に食肉処理・加工施設「西多久テラス」を設立。市内の飲食店や県内の有志たちと活動の輪を広げている。
HP:https://nishitaku-terrace.stores.jp/
木下光次さんインタビュー
https://www.sagajikan.com/yomimono/2582/
▼この記事でわかること
・多久市で地域おこし協力隊として活動後、ジビエ加工会社を立ち上げた木下光次さんのインタビュー
・70歳で関東から佐賀にUターンした理由
・地域おこし協力隊の活動内容
・食肉処理・加工施設「西多久テラス」を設立したきっかけ
・西多久テラスから広がる人の輪