▼この記事でわかること
・「多良岳を愛する会」会長のマウンテン池田さんインタビュー
・会員80人超「多良岳を愛する会」とは
・「山は人間関係を良くする」エピソード
・本業と登山ガイド、両立のモチベーション
マウンテン池田さん(池田清哉さん)
多良岳を愛する会・会長
生まれも育ちも太良町。子どもと山に登ったのをきっかけに多良岳に魅了される。本業のサッシ屋さんのかたわら、登山ガイドや多良岳でのイベント企画を精力的に行っている。
Instagram: https://www.instagram.com/taradake_lovers/
多良岳を愛する会の活動内容&多才なメンバー
太良町で生まれ育った池田さんが、多良岳にハマったのは40歳の頃。子どもと一緒に登ったことがきっかけでした。以降、本業のかたわら週に何度も登り、登山ガイドや山小屋の管理人も行うように。今では毎週末、多良岳に登っています。
2020年には、有志で「多良岳を愛する会」を結成。当初4人だった会員は今や80人超え。
書道や彫刻ができる人は標柱作り、ピザを作れる人は恋活イベントでのピザ作りなどそれぞれのフィールドで活躍しています。
ガイド経験者が入会したり、入会後にガイド見習いとして勉強することもあるそうです。
また、会の発足から毎年、県内各地から集まるメンバーで人材育成として町内の小学生から高校生までの子どもたちの多良岳登山を実施されています。
会の活動内容は、ガイド、人材育成(学校登山)、イベント企画・運営、登山道の整備など多岐にわたります。
「イベントは恋活や植物ツアーもやっています。僕は、山はご縁をつなぐ場所だと思うんです。初対面の人同士でも、山に登って、同じ景色を見ながら話をしているうちにいつの間にか仲良くなれます」
山は人と人の縁を自然につないでくれる場所
山が人間関係を良くしてくれた例として池田さんが教えてくれたのが標柱を山頂へ運んだ時のエピソード。
「山の常連やボランティアが手伝ってくれて金泉寺から山頂までリレー形式で運んだんですが、その中に地元の高校の野球部員たちもいました。その頃、集団として上手くいかず成績も振るわなかったらしいんですね。でも、雨が降る中みんなで一生懸命に標柱を運んだら関係性が良くなって結果も出るようになった。山にいると、みんな自然と思いやりが持てるようになるんじゃないかなと思います。」
以前、祖父母と孫で山に登る企画をした際、登山後おばあちゃんと孫がお互いに「無事に登れるか心配しとったよ」とねぎらい合ったと、後日新聞の投書で読んだことも。
池田さんにとって、ガイドやイベントは「山に登るきっかけ」の提供。
「ずっと太良町に住んでいるのに、子どもの頃に一度登って、その後40歳まで一度も登ってなかった。みんなきっかけがあれば登るんじゃないかなと。太良町の人にも登ってほしいですね。『あんたたちの住んでいるところはこんなすごいとこよ』と教えてあげたい」
多良岳を愛する会の活動と本業、どちらも多忙の池田さん。モチベーションはどこにあるのでしょうか。
「ただ自分が楽しいことをやっていたら、こうなっただけ。今日も、自分の楽しいことにみんなが付き合ってくれたと思っています。
山に登って、友だちができて、お師匠さんたちに山のことを教えてもらって、多良岳を愛する会もできた。忙しい時もあるけれど、基本的にガイドも本業も頼まれたことは断らないですね。『頼まれごとは試されごと』です」
山に登り始めて10年、多良岳を愛する会を発足して3年。これからの山での目標を伺いました。
「やりたかった恋活登山や植物ツアーは達成できたので、今後は継続ですね。絶対続けるのは子ども向けの体験案内ガイド。子どものうちに自然を体験してもらいたいし、子どもは国の宝だから次世代につなげていきたいです」